toc計の原理や特徴などについて

toc計というのは、水の中に含まれる有機体炭素を測定する装置、機器のことです。

tocというのはtotal organic carbonの略であり、全有機体炭素を表します。

原理的には、まずは有機物だけを測定できるようにした上で、その中に含まれる炭素の量を測定することになります。

無機物の中にも例えば炭酸イオンのように炭素を含むものがありますから、これらが干渉しないように予め除去する必要があります。

一般的にはpHを低くすることで炭酸イオンを二酸化炭素にし、それを除去する形が取られます。

続いて、有機物の中に含まれる炭素の量を測定するわけですが、これはある意味で単純です。

高温で燃焼させることで、有機物は酸化分解されてしまい、その中に含まれる炭素は全て酸素と化合して二酸化炭素になります。

ですから、発生する二酸化炭素を測定することでもともと含まれていた炭素を計算することができます。

これがtoc計で、主に環境中の水質を測定するための装置として広く用いられています。